パソコンの文字に、全角(ぜんかく)と半角(はんかく)がある理由。
ここでは、パソコンで扱う文字や記号の仕組みについて説明します。
それが、全角文字と半角文字です。
キーボードで日本語変換をオン・オフするキーも、「半/全」と書いてあります。
これは、半角と全角を表しています。
全角(ぜんかく)と半角(はんかく)
パソコンで入力する文字には、全角(ぜんかく)と半角(はんかく)という種類があります。
パソコンの発展の歴史のなかで、このような機能が追加されてきました。
詳細は後ほど説明しますが、それが今でも残っています。
実は、ひらがなと漢字は、全角しかありません。
英数字とカタカナは、全角と半角の両方があります。
だから、漢字まじりで日本語入力するときは、全角文字が中心になります。
ここに、英数字を混ぜるときは、半角文字を使います。
全角と半角は、文字コードが異なっている
全角と半角の違いは、入力する手段の違いではなく入力された結果の違いです。
キーボードの仕組みとは、直接には関係ありません。
コンピュータの内部で、文字は番号に置き換わります。
モールス信号のような、単純なパターンになっているのです。
このような番号を文字コードと呼びます。
例えば「あ」という全角ひらがなは"82A0"になります。
「阿」という全角の漢字は"88A2"という番号に置き換わります。
「あ」という文字を入力すると言うことは"82A0"という番号を入力するコトなのです。
カタカナと英数字の文字コード
カタカナと英数字の場合を見てみましょう。
カタカナと英数字の文字コード
全角の文字は、全て4桁の番号に置き換わります。
半角の場合は、2桁の番号になっています。
コンピュータの内部では、全角と半角を種類の異なるデータとして処理しているのです。
何だか、難しい話題になってきました。
これは、パソコン用キーボードの発展の歴史と関係しています。
最初の英語キーボードには、英語しかありませんでした。
だから、英語の大文字と小文字に数字といくつかの記号を加えても
2桁の番号で充分に表現できました。
そこへ、何とか日本語を表示できるようしました。
カナだけなら50文字を追加すれば済みますから、2桁の番号の中に何とか収まりました。
この時、ひらがなよりも文字の形がシンプルだったのでカタカナが選ばれました。
こうして、カタカナモードが誕生したのです。
さらにパソコンの性能が上がってひらがなや漢字も表示できるようになりました。
しかし漢字だけで何千文字もあるので、2桁の番号では収まるはずがありません。
そこで、番号を4桁に増した全角文字が登場したのです。
キーボードの歴史と文字コードの関係
全角と半角の違いに気を配ろう
このように、全角と半角はコンピュータの内部では、まったく異なるモノです。
でも普段は、自由に混ぜ合わせて使うことができます。
実際に使っていても、全角と半角の違いを意識するコトはあまりありませんよネ。
でも、幾つかの場面では、この2つをちゃんと使い分けなくちゃいけません。
まずインターネットでは半角カタカナは使えません。
メールに半角カタカナが混じっていると正しく送れず、文字化けしてしまうのです。
ホームページの掲示板に書き込む場合も文字化けします。
これは、インターネットが、半角カタカナの2桁の番号を無視するからです。
「自分は日本語しか使わないから、全角ひらがなだけで良いヨ」
そんな人もいるかも知れませんが、残念ながらそうは行きません。
誰でもメールアドレスやパスワードなど英数字を入力するコトがありますよネ。
こういう場合、コンピュータが受付けるのは半角英数だけです。
間違って全角英数で入力してもはじかれてしまいます。
全角と半角をどんなふうに使い分けるか
では、全角と半角をどんなふうに使い分けると良いでしょう?
私の提案はこうです。
カタカナ 半角カタカナは使わない 必ず全角カタカナを使う
英数字 英数字は必ず半角を使う こちらは、全角英数を使わない
日本語入力機能で、打ち分けるコトができます。
日本語入力のツールバーで切り替えるのです。
日本語入力を切り替えて半角英数にすると、キートップの左側の文字が入力されます。
このとき、文字の種類は半角英数字になります。
数字や「!」「-」「¥」などの記号も半角英数字です。
もっと簡単に、全角と半角を打ち分ける方法もありますがそれは後ほど説明します。
まずは、全角と半角を区別するコトから始めましょう。
ワープロなら、フォントにMSゴシックを選ぶとこの違いがはっきりわかりますヨ。