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トーンカーブ補正

○トーンカーブ補正

一番とっつきにくいのがこのトーンカーブ補正かもしれません。 
しかし、PSP6になって搭載されたこのトーンカーブ補正は、最もパワフルな色補正ツール です。極端な話、他のほとんど全てのカラーツールはこのトーンカーブ補正で代用する事ができるほどです。PSP5.0の頃から搭載が待ち望まれていたこのトーンカーブを是非使いこなしてください。 

トーンカーブ補正は線によって表されています。これは入力レベルと出力レベルを図で表したものです。これを数値、もしくは曲線の直感的な直接編集によって階調を自在にコントロールできるため、 つまみが256個(0~255)ある階調調整ツールと思うと理解しやすいと思います。RGB別々に調整できるため正確には1024個ですが。「明度0~50の階調を0~100にしたい」等、 非常に柔軟に階調を調整する事ができます。

トーンカーブの概念を図で表すと下の図のようになります。 



では実際にトーンカーブで何を補正するのかをそのトーンカーブ例をあげてご紹介します。 

レイヤー → 新しい調整レイヤー → カーブ 

・基本的なものとしては以下の4つです。 
          
画像を明るくする(ガンマ補正と同一)      画像を暗くする(ガンマ補正と同一)       コントラストを高める                コントラストを弱める
 
 

・その他 
                       
暗い部分はそのままに明るい部分を暗くする             明るい部分はそのままに暗い部分を明るくする            レベル補正と同様の効果

           
カラー → ネガ と同様の効果                     ポスタリゼーションと同様の効果

ここにあげた例も、カーブの緩やかさを変えて効果の強さを変化させる事が出来ます。 
また、階調を自由に調節させる事が出来ますので、ここにあげた例以外にもどんな調節でも出来ます。 


 

○使用例1

 
元画像。コントラストが低い。いわゆる「眠い画像」。
       ↓

コントラスト強めるためにS字カーブ。中間調を明るくするために真中ら辺を持ち上げています。                         このように単純にコントラストを強くする場合でも、好きな階調を自在に調整できるのがトーンカーブの強みです。      
       ↓
 
トーンカーブでコントラストを強めた画像。明るくメリハリが付きました。        



○使用例2

 
元画像。露出不足で暗く、若干緑被りしている。「眠い画像」。
被写体が白いためAEが上手く機能していない。本来こういう場合はカメラ側で露出を+に補正する。        
ちなみに写真は実家の「ごんちゃん」

       ↓
 
RGBで右上のポイントを左にずらし、レベル補正した後、緑チャネルの明るい部分の若干レベルを下げて緑被りを補正。
       ↓

 
補正後の写真。明るくなり、緑被りも補正されすっきりしました。


○使用例3

 
元画像、非常にコントラストが強く難しい場面で空の明るい部分が多少飛び、林が暗くつぶれているが、これはこれで適正。もう少し明るくすると空が飛んでしまう。


レベル補正で明るいほうを切り詰めたり、ガンマを持ち上げるだけだと、カメラでの露出補正と同じく空が飛んでしまう。
そこで、明るいほうにポイントを打って固定して、シャドウ部だけを持ち上げる。そうすると、データとして残っていた暗い部分のディテールが浮き上がってくる。明るい部分は固定しているので、空の色も残っている。


あまりシャドウ部を明るくするとプリント時に白浮きしたようになり締まりがなくなるため控えめに補正する。


こちらはガンマを持ち上げただけ。空の色が薄くなり、雲のディテールもなくなっている。